社会保険料還付付き住民税控除とは何か?
ざっくりわかったと言ってもらえるよう、わかりやすくお話しします。
一言で
社会保険料還付付き住民税控除とは、
住民税を減税しつつ、引ききれない分は払った社会保険料の範囲内で現金として還付する仕組み
です。
もう少し詳しく
この制度を理解するために、まずは給付付き税額控除をおさらいしましょう。
給付付き税額控除とは、税金を減額して、引ききれなかった分は給付として受け取れる仕組みのことです。
収入が少なくて税金が少ない人にも恩恵が届くよね、というのがポイントです。
ただこの給付付き税額控除には、一人ひとりの資産を把握しないといけない、という大きなハードルがありました。
そうしないと、たとえば給料はないけど金融資産がたっぷりある裕福な人にまで、給付が行ってしまいます。
このハードルのせいで、日本では長らく議論が進みませんでした。
社会保険料還付付き住民税控除は、この行き詰まりを打開するための政策です。
まず、何の税金を減らすのかという話からしましょう。
社会保険料還付付き住民税控除では、名前の通り住民税の控除に着目しています。
なぜ住民税なのかというと、住民税は税率が一律だからです。
所得税は累進課税(稼ぐほど税率が上がる)ので、控除を増やすと高所得の人ほど大きく得をしてしまいます。
住民税なら、どの所得層でも同じ率で恩恵が届くので、公平感を得やすいわけです。
次に、引ききれなかった分の給付についてです。
給付付き税額控除では、税金から引ききれなかった分がそのまま現金で給付されます。
ここで問題だったのが、誰にでも給付してしまうと、所得は無いけど資産がたっぷりある裕福な人にもお金が渡ってしまうことでした。
社会保険料還付付き住民税控除では、自分が実際に払った社会保険料の額を上限として還付します。
社会保険料を払っているということは、現役で働いているということです。
還付の上限を社会保険料にすることで、資産はあるけど働いていない(社会保険料を納めていない)裕福な高齢者などは、自然と対象から外れます。
資産把握の仕組みがなくても、支援が必要な働く現役層に給付を届けられる、というわけです。
これが、給付付き税額控除では問題だったハードルを乗り越える工夫になっています。
また、還付という形をとることにも意味があります。
社会保険料を免除するのではなく、いったん払った上で後から返すので、年金の納付記録はちゃんと残ります。
将来の年金受給権を守りながら、今の手取りも増やせるという設計です。
さらにこの仕組みは、年収の壁と働き控えに対する効果もあります。
社会保険料を払えば払うほど還付の余地が広がるので、いわゆる年収の壁を気にせず働くインセンティブが生まれるわけです。
例えば、パートなどで106万円や130万円の壁を超えると社会保険料がかかって手取りが減ってしまう、というのが働き控えの大きな原因でした。
この制度なら、社会保険料を払った分だけ還付の枠が増えるので、壁を超えて働いても損をしにくくなります。
おわりに
給付付き税額控除をやりたいけど資産把握ができなくて詰んでた、という状況に対して、社会保険料を払ってるかどうかをフィルターにすれば今すぐできるよね、という政策です。
以上!
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参考
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